「簿記2級は簡単じゃない」-そんな話をよく聞きますよね。実際、3級と比べて範囲が広く、試験形式もガラッと変わるので、多くの人が途中で挫折してしまう資格でもあります。
私も実際に勉強を始めてみると、工業簿記の計算や新しい論点に苦戦し、何度も心が折れそうになりました。結果的に3回試験を受けることになりましたが、その過程でたくさん学びがありました。
この記事では、私が2回不合格を経験し、3回目で90点をとって合格するまでのリアルな体験談をお話ししたいと思います。これから簿記2級に挑戦する人の参考になれば嬉しいです!
簿記2級を受験した理由
簿記3級に合格した流れで、簿記2級も取得しておきたいと思い受験を決めました。
簿記2級から就活で役立つと言われているので、自分の将来のために勉強を始めることにしました。
就活で少しでもプラス評価になればと思い挑戦しました。
勉強を始める前の不安
「3級に受かったし、次は2級に挑戦!」と思ったものの、最初にテキストで試験形式を軽く確認すると、問題数が増えている(第3問まで→第5問まで)ことに気づきました。
簿記3級では第1問から第3問が出題され、基礎的なものが多く、第2問を捨てる戦略で挑戦しても合格できましたが、
簿記2級では商業簿記と工業簿記の2科目。簿記3級から大問が2つ追加され、計5問となり配点も高く、
「これって3級よりも幅広く勉強しないといけないじゃん…」と思いました。
またテキストの分量が増えていて「本当に合格できるかな?」と不安でいっぱいでした。
さらには、工業簿記では表や計算が多く、「なんかめんどくさそう…」というのが第一印象でした。
【1回目】試験結果と反省点
【初受験の結果】
【試験形式】:ネット試験
「一通り学習も終わったし、まずは1回受けてみよう!」と思い試験に挑戦しました。
仕訳の基礎は固めたつもりで、工業簿記の頻出パターンも押さえて臨みましたが…
結果は61点で不合格。
【得点内訳】
- 第1問:12/20
- 第2問:16/20
- 第3問:10/20
- 第4問:14/28
- 第5問:9/12
反省点①:仕訳の精度不足
「仕訳は絶対に落としてはいけない」とわかっていたのですが、
取りこぼしが多くなってしまいました。第4問にも仕訳が含まれているのですが、
そこでも点を落としてしまいました。
仕訳問題をネットやアプリで解いたりしていたのですが、答えをみてわかった気でいたのが反省点でした。
反省点②:第3問(損益計算書・貸借対照表)対策不足
このときは確か損益計算書・貸借対照表のどちらかが出題されました。
解いているときは正直そこそこ取れているだろうと思っていましたが、全然とれていませんでした。
おそらく簿記3級でも学習したので、若干甘く見ており仕訳もそこまで間違えないだろうという自信があったせいで少し勉強をおろそかにしてしまったのだと思います。
また、3級と比べて計算式も複雑になっていたため対応できませんでした。
【2回目】試験結果と反省点
【2回目の結果】
試験形式:ネット試験
前回の反省を踏まえて、仕訳の強化と工業簿記(第4問)の対策を徹底しました。
しかし、点数は上がらず、結果は63点で不合格。
【得点内訳】
- 第1問:12/20
- 第2問:14/20
- 第3問:10/20
- 第4問:24/28
- 第5問:3/12
良かった点👍→第4問の対策成功。
前回苦手だった工業簿記の第4問は、対策をしっかりしたおかげで高得点を取ることができました。
工業簿記の仕訳問題はバッチリだったので良かったです。
反省点:仕訳と財務諸表が1回目と同様に点が取れなかった
・仕訳問題は1回目の反省で勉強したのに点が取れなかった。
・損益計算書と貸借対照表をもっと復習しておけばよかった。
・第5問で苦手な論点が出てしまい全く取れなかった、もっと練習しておけばよかった。
「こんなに勉強したのにまた不合格…」「次は絶対合格しないといけない」というプレッシャーが大きく、受験費用も安くはないのでかなり落ち込みました。
しかし、「ここまで頑張ってきたので途中であきらめたくない!」と気持ちを切り替えて、
次の試験に向けて今回の反省点をいかせるよう勉強を続けました。
3回目の試験対策
最後のチャンスという気持ちで、次の対策を徹底しました。
✅仕訳の特訓→通学中にアプリで反復練習&サイトで問題を探して10週くらい解いた。
✅連結会計の強化→YouTubeの手元動画解説で解き方を確認&修正
✅財務諸表の復習→仕訳から細かく確認しながら計算、細部まで読むことで読み飛ばし防止
✅第5問の全部原価計算と直接原価計算の損益計算書の解き方をYouTubeとサイトで確認
【3回目】試験当日と結果
【試験形式】:ネット試験
【試験会場の雰囲気】
時間は10:30で予約し、1、2回目同様の試験会場で受けました。
そこのパソコン室では自習している生徒が多かったのですが、試験を受けている生徒は4、5人ほどで高校生から大学生がほとんど。1人だけ少し年配な方がいました。
試験会場はとても静かで、パソコン室の奥でひっそり試験が行われている感じでした。
他の受験者も淡々と問題を解いていて、特に周りを気にする様子はありませんでした。
【試験当日の様子】
私は2回目までの失敗もあって、「今度こそ受かりたい」という気持ちが強く、少し緊張していました。
試験が始まると、周りの音は気にならなくなり目の前の問題に没頭できました。
まずは第1問と第4問の仕訳を先に解き、その後は徹底的に練習した連結会計を解いていきました。
試験中、「これはいけるかも!」と手ごたえを感じていました。
また工業簿記の第4問では得意な総合原価計算が出題され、
内心「よっしゃー!」と叫んでいました。(笑)
スムーズに解くことができたので試験時間90分のうち30分前にすべて解き終わり、3回ほど見直して試験終了。
【合格発表】
結果は90点!

仕訳を含めた計3題満点を取り、3回目の試験で合格を果たしました!
簿記2級の受験を振り返って
ネット試験なので、終了後すぐに「結果を確認する」ボタンが押せるのですが、
怖くてなかなか押せませんでした(笑)
いざ意を決してボタンを押すと合格の2文字!2回落ちたときはかなり落ち込みましたが、
その分とても嬉しかったです。
ずっと不安を感じていたので、本当に合格できてよかったと安心感でいっぱいでした。
すぐに家族に電話して一緒に喜びを分かち合いました😊
これから簿記2級を受ける方へアドバイス
✅仕訳は絶対に落とさない!毎日コツコツ練習を積み重ねましょう!
✅財務諸表(損益計算書・貸借対照表)は、仕訳からの流れを意識!
✅落ちても諦めない!不合格の経験が必ず合格につながる!
これから簿記2級を受ける人も「合格できなかったらどうしよう…」と不安に思うかもしれません。しかし、大事なのは諦めずにひたすら継続することです!
たとえ落ちたとしても、それは次に向けたステップ!前向きに勉強していきましょう。
最後になりましたが、皆さんの合格をお祈りしています!頑張っていきましょう!
【おまけ】私が体験した試験会場でのヤバいこと
試験会場で起きたちょっとキツかったことを軽く紹介しておきます。
① 隣に座っていた受験者のタイピング音がうるさすぎた
試験中に、隣に座っていた受験者のタイピングが異常にうるさいときがありました。
まさに受験あるあるです(笑)
もう「ガタガタ」というより、「バンバン」とキーボードを叩いていて、それタイピングじゃなくない?みたいな感じの音が鳴り響いていました。
いや、そんなに打たなくても反応するって…とツッコみたくなるほどでした。(笑)
試験に集中しようと思っても、その音がずっと聞こえるので正直かなり気になりました。
まぁ、これも試験の一部ですから仕方ないのかもしれませんが、なかなかキツかったですね😂
②試験会場が異様に暑い!
私が受けた場所は風通しが悪く、夏は激アツ、冬は暖房が効きすぎてとにかく暑いという環境でした。
冬は寒いと思って厚着で行ったら、まさかの暑さで汗が…。
裏起毛でとても暑くて、集中力を削られました。試験中に「暑い…」と思いながら問題を解くのはなかなかしんどかったですね。
なので、温度調整しやすい服装で行くのがベスト!薄着+上着で調整できるようにしておくと、
どんな環境でも対応しやすいですよ。
↓こちらでは簿記2級合格のための勉強法とスケジュールの立て方を紹介しています。
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