3級に受かった勢いで、私はそのまま簿記2級に挑戦しました。
「3級の延長みたいな感じでしょ? ちょっと難しくなるだけだよね」
──そう思っていました。ほんとに、甘かった。
結果、私は簿記2級に2回落ちました。
正直、心が折れそうになりましたが、そのギャップを身をもって体験したからこそ、いま振り返ってハッキリ言えます。
簿記3級と2級は、まったく別ゲームです。
この記事では、大学生の私が感じたリアルなギャップと、その乗り越え方をまとめます。
これから2級を目指す人の参考になればうれしいです。
ギャップ①:商業簿記のレベルが跳ね上がる
3級ではシンプルな仕訳が中心でしたが、2級になると処理量と複雑さが一気に増します。
特にキツかったのがここ:
- 決算整理がとにかく細かい
- 工業簿記に気を取られると、商簿で普通に落ちる
私は最初、工業簿記ばかりに気を取られてしまい、
商業簿記を“3級の延長”くらいに考えていたのが大失敗。
その結果、商簿の点数がまったく安定しませんでした。
さらに2級では、学習すべき仕訳の量が増えるだけでなく、
連結会計や株式会社の会計処理など、新しい分野が一気に登場します。
正直、最初は「何このボリューム…?」と圧倒されました。
3級までは「覚えれば解ける」という感覚でしたが、
2級は “理解して処理する” 力が求められる ので、同じ簿記でも別物だと痛感しました。
ギャップ②:工業簿記の登場で世界観が変わる
2級で多くの受験生がつまずくのが 工業簿記 です。
大学で学ぶ機会もほとんどないため、初めて触れる人が大多数。
当然、私も例外ではなく、最初の頃は
「計算の種類多すぎない?これ全部覚えるの?」
と軽くパニック状態でした。
ただ、ここが面白いところで──
工業簿記って、実は“攻略しやすい”科目なんです。
- パターンが決まっている
- 得点源にしやすい
- 商業簿記よりも安定して点を取りやすい
この性質に気づくまでが本当に時間がかかりました。
私は2級に2回落ちたあと、この“順番”の重要性をようやく理解。
試験対策も 工業簿記 → 商業簿記 という流れに変えたら、点数が一気に安定するようになりました。
「工業簿記が安定すると、全体が安定する」
これは私の実体験から断言できます。
ギャップ③:時間との戦い(処理量の暴力)
簿記2級は、集中力・スピード・精度の3つを同時に求められる試験です。
- 第1問:仕訳(5問)
- 第2問:応用的な個別問題
- 第3問:決算系の大型問題
- 第4・第5問:工業簿記の計算
どの大問も1つのケアレスミスで10点以上が一気に飛ぶことも珍しくありません。
私自身、受験時はいつも「時間が足りない……」と焦ってしまい、その焦りがさらにミスを呼ぶ悪循環に陥っていました。
ギャップ④:計算ミスが命取りになる
簿記2級では、3級にはなかった
貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)の形式が一気に複雑化します。
特に、
- 欄が多すぎてどこに数字を入れればいいのか分からなくなる
- 連結決算で“消去仕訳”が増え、処理が一気に難しく感じる
- 株式会社会計の項目が多く、覚えるだけで疲れる
こうした “情報量の暴力” でパンクしやすいのが、2級の大きな壁の1つです。
これは多くの受験生が苦戦するポイントなので、あなたが実体験として書かなくても 「2級で共通して起きる苦労」 として完全に成立します。
ギャップ⑤:大学生は意外と2級を取っていない
感覚的に、大学生で簿記2級を持っている人はやっぱり少ないです。
私の周りでもそうでしたが、
大手企業のインターンで経営管理系の部署に参加したときも、
- 経営学部の学生は持っていることがある
- でもそれ以外の学部ではほとんどいない
- 社員の方でも「入社してから取りました」という人が多い
という状況でした。
つまり、大学生の段階で2級まで取っている人そのものがレアなんです。
だからこそ、「大学生で簿記2級を取得」は履歴書でしっかり目立つし、
会計・財務・経営管理に少しでも関わる業界なら間違いなく評価されます。

ギャップ⑥:独学でやると途中で挫折しやすい
私は独学でやりましたが、これが思ったよりしんどかったです。
- 何が分からないのかが分からない
- 模試の点数が安定しない
- 成長を感じにくい
この3つが特にメンタルにきました。
独学だと、間違いの原因を誰も教えてくれないので、勉強しても“手応えゼロ”みたいな日が続くんですよね。
それでも、独学でも合格はできます。
私は2回落ちたあと、勉強スタイルを次のように変えて、3回目でようやく合格することができました。
私が2回落ちた後に変えたこと
私が変えたのは、この5つだけです。
✔ 工業簿記 → 商業簿記の順番に変更
→ 得点の安定感が爆上がり。
工簿で確実に点を取ってから商簿に入ると、メンタルも時間も余裕ができました。
✔ 第1問(仕訳)を満点レベルに仕上げた
→ 最安定の得点源。
ここが満点近く取れると、大型問題で多少事故っても合格ラインに乗れます。
✔ 大型問題は“部分点狙い”で攻略
→ 全部解こうとして爆死するのが典型的ミス。
最初から“満点を狙わない”戦略に変えたことで、点のムラが激減しました。
✔ 使うテキストを絞った
→ 市販教材を2〜3冊に手を出すと、逆に混乱します。
私は1冊を仕上げる方が圧倒的に成績が伸びました。
✔ 模試を解きまくって“解き方の型”を体に刻んだ
→ 点数のブレが一気に減った。
時間配分・飛ばす問題・解く順番など、試験の“リズム”がつかめるようになってから一気に安定しました。
◆ まとめ:簿記3級→2級は別物。でも攻略法は必ずある!
簿記2級は、3級と比べてレベルの差が本当に大きいです。
でも、正しい順番と正しいやり方で進めれば、合格は十分に狙えます。
大学生のうちに2級を取っておくメリットは本当に大きく、
就活でも確実に武器になります。
そして何より、2回落ちた私でも受かったので、
「3級の延長で考えなければ誰でもいける」
──これが私の実感です。
あなたもぜひ挑戦してみてください。
きっと、努力が結果につながる瞬間が来ます。
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